【アスキー編集部】第185回 インテル製CPUから変更? 『Macに自社製CPU搭載の噂』

4月初頭、海外の報道機関で「アップルは自社で開発したCPUを、2020年からMacに搭載する計画を進めている」という内容の記事が掲載されました(https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-04-02/apple-is-said-to-plan-move-from-intel-to-own-mac-chips-from-2020)。もし真実だとすると、2006年にPowerPCから変更して以来、一貫してインテル製CPUを採用してきたので、大きな転換期となります。

これまでもアップルは半導体開発に投資を続けており、自社設計のSoC(System on a Chip)をiPhoneやiPadに搭載。自社製ハードウェアとソフトウェアの垂直統合モデルにより、Android端末など、他社製品に対する強味として活用してきました。とはいえ、ソフトウェア資産がプラットフォームの価値をより左右し、プロセッサーの処理性能も求められるパソコンの世界で、実際にそれを実行するかについては考えにくいという見方もできます。

ただ前述したように、過去にCPUのアーキテクチャを変更した経験もあり、不可能ではないと考えられるほか、iPhone/iPadとMacとの間でソフトウェアやユーザー体験を一体化できる、パソコンの課題であるバッテリー駆動時間や各種ネットワークへの対応などの面で、Windowsマシンなどに対して、ハッキリとした差別化が可能になるとも言えます。

この噂が真実であるかどうかについては、正式な製品の発表(2020年?)があるまでわからない、もしくは発表されないことで永遠にわからないかのどちらかなのでしょう。ただ、今年6月に開催されるアップルの開発者向け会議「WWDC 2018」が1つのキーとなります。直接的な発表がないとしても、MacとiOSでのアプリのプラットフォーム統合など、なんらかの方向性が示される可能性があり、注目が集まりそうです。

(アスキー編集部/ASCII.jp 提供)

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